本日は味噌と雑煮の種類と地域差についてお話させていただきます。
まず、味噌の分類方法ですが、「原料」・「味」・「色」の三つがあります。
・「原料」による分類では、主原料である大豆と塩にどんな麹を混ぜて作るか、で分類されます。
米麹を混ぜれば米味噌、麦麹を混ぜれば麦味噌といったかんじです。
豆味噌は豆麹を使うので、混ぜるというよりは大豆と塩だけを使っている、ということになります。二種以上の麹や味噌を合わせたもの(調合味噌、いわゆる合わせ味噌)もあり、原料による分類では、これら4種類に分類されます。
・「味」による分類は、甘口~辛口での違いになります。
この違いは、大豆に加える塩の量と、加える麹の量(大豆に対する麹の重量割合、麹歩合とも)によって決まります。一般に、麹歩合が高いほうが、甘口になるそうです。
・「色」による分類では、大きく「白味噌」、「淡色味噌」、「赤味噌」に分類されます。
この分類が、味噌の地域差において一番話題に挙がることが多いと思います。大豆の種類、麹の量、製法などによってこの違いは生じ、ブランドとしても色は重視されています。
これらの分類には、概ね相関があります。
例)麦味噌-甘口-淡色、豆味噌-辛口苦味-赤
しかし米味噌は全国各地で見られるため、地域差があり、一概に同じような見た目や風味になるとは限りません。
農林水産省の「お国自慢みそマップ」で、よく分かると思います。
上記の分類を活用して、出身地域の味噌を探してみてください↓↓。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1012/spe2_02.html
自分の実家(愛知)では、赤味噌が有名で2月になると毎年庭先で味噌作りを行っています。
同じ原料でも、年によって豆の出来が違うので、それによっても味は異なります。
次に、味噌の地域差に付随した、正月の雑煮の地域差についてです。
雑煮に味噌を用いる地域は、関西全域と四国、北陸の一部です。
他の地域は、出汁のみのすまし汁が多く、味噌は用いていません↓↓。
http://www.konishi.co.jp/html/fujiyama/zouni/zouni/zouni_map.html
関西はやはり白味噌(米味噌で麹歩合が高いと白味噌になることが多い)を雑煮に用いているようです。
また、餅の形、調理法にも違いがあり、形に関しては、中部地方以東では角餅、近畿地方以西では丸餅が一般的なようです。
調理法は、東北、関東、九州では餅を焼いてから雑煮に入れるそうです。雑煮で煮る以外の調理法は初耳でした。
このように、全国各地で味噌は作られ、それぞれに特色あるものになっているので、お出かけの時にはそれも楽しんでみてはいかがでしょうか。