数百人~という多人数でのイベントの問題の一つとして、
トイレの混雑
があります。
自分の思い出として、小5の時に開催された愛知万博博覧会があります。
開園時間前で待っているとき、入場ゲート前にあったトイレは、
朝方ということもあり大変混雑していました。
特に女性の方の列は、えげつないほど並んでいましたが、
これは今でも外出先ではそれなりに見かける光景かと思われます。
本日は、そんなイベントでのトイレの行列を改善する例として、
横浜アリーナにおける改善策をご紹介します。
アーティストのライブなどで頻用される横浜アリーナですが、
やはり女性客の比率が高く、トイレの混雑がイベント運営者にとって悩みの種の一つでした。
開演に間に合わないとなると会場への不満も募りますし、
もちろん我慢されても良いことはありません。
そこで、2016年のアリーナ全体のリニューアルに伴って
トイレも改装し、機能的な改善も行いました。
リニューアル以前も、
「参加者の男女比概算から、イベント運営が男女トイレの振替
(どちらかのトイレをそのイベント時にもう一方のトイレとして使用)」
を行っていたそうですが、
それでは男性用スペースを女性が使用する(このパターンがほとんど)ときに、
小便器が見えて利用者に抵抗や不快感がありました。
リニューアル後は、振替時に違和感なく使用できるように配慮したそうです。
具体的には、
・トイレ入り口の性別マーク(MEN とかWOMENとか)を、発表のスクリーンの上げ下げみたいなものによって運営が容易に切り替えられるようにした。
・男性用トイレ内の小便器エリアと個室エリアの間にもスクリーンを設け、女性使用パターンでは小便器を隠せるようにした。
・従来の男性=青/女性=赤の配色をなくし、トイレ内装を男女で統一した。
以上の3つが主な点です。
この他にも、
従来より小便器の比率を下げる
出入りがスムーズになるよう床に導線を示す
などを施し、ライブ会場などでの機能的なトイレスペースの実現が期待されます。
また、
・個室の外側ドアのみ色を変えることで、個室の空きが一目でわかるようにした。
というのもあります。
鍵による色の変化だけでは遠くからではパッと見分かりませんし、
振替にかかわらず良いですね。
男性の場合は、
小便器利用によって短時間で済み、そこが一杯になる状況なら空きの個室を使う、という柔軟な対応が出来ますが、
女性の場合は、
みな個室仕様なのでどうしても一人当たりの時間もかかり、個室数にも限界があります。
男女比率に偏りが発生しやすいイベント会場では、このような配慮は重要なのでしょう。
https://www.excite.co.jp/News/bit/E1511707910907.html