さざれ石

「さざれ石」と言うと、

彼の「君が代」を連想する人が多いと思います。


昨日午後首相官邸にて、

岐阜県揖斐川町から安倍首相へと特産のさざれ石が贈られました。


各報道によると、安倍首相は

「日本国の平和と繁栄が千代に八千代にこけのむすまで続くように、力を合わせていきたい」

と君が代の歌詞を引用しながら応じたそうです。

https://mainichi.jp/articles/20180417/k00/00m/010/050000c

 

 

現内閣がどれだけ続くかはさておき、

そもそもさざれ石とは何かを、今回は説明させていただきます。

 

 
さざれ石は「細石」とも書き、

つまりは「小さい石」という意味になります。

 

また、もう一つの意味として、

小石が長い年月をかけて1つの大きな岩の塊となったもの

を指すこともあります。

 

上述の首相に贈られたものはこちらを指します。

さすがに石ころは渡さないでしょう。

 

後者は、地質学などの学術分野において

石灰質角礫岩」(せっかいしつかくれきがん)

と呼ばれ、小石の欠片の隙間を雨水と石灰岩による炭酸カルシウムや水酸化鉄が埋めていくことで大きくなっていくそうです。


このようなさざれ石は、神社に行くと見られることが多いです。

御靈神社や下鴨神社にもあります。


上述したように、岐阜県の滋賀県との県境の伊吹山が主要産地であり、

大きなさざれ石(岩)がたくさんあるそうです。

 

 
話を君が代のさざれ石に戻しますが、

こちらは最初に述べた通り「小さい石」です。


このさざれ石が

(でかい岩:後者の意味のさざれ石とも)になるまで、

そしてそこに苔が生えるまで


という途方もなく永い時間を表すために歌詞に用いられています。

その前の歌詞の「千代に八千代に」と同じです。

 

ちなみに、国歌のモチーフとなったさざれ石は、岐阜県春日村にあった現存する天然記念物のものとされています。

 


さざれ石は、細石といいながら実物としては年季の入った岩
という思ったより面白いものでしたので、紹介させていただきました。