バラエティ番組の罰ゲームなどで、
「ロデオマシン」が使われているのを何度か見たことがあります。
回転したり上下左右に揺れたり傾いたりすることで、挑戦者を振り落とそうとするこのマシンに、
何秒乗り続けるだとか、一番長く乗り続けるだとかで、
盛り上がったり盛り上がらなかったりする競技です。
ただこれはあくまでもロデオ「マシン」であり、本物のロデオとは違います。
今回は、ロデオの発祥と競技についてお話させていただきます。
発祥は、
19世紀ごろに北米・オーストラリアで牛飼いをしたカウボーイや、
南米・スペインで同じく牛飼いとして活躍したバケーロが、
捕らえた牛の焼印や出荷処理などを終えた後に行った「腕試し」から
と言われています。
このときは、ただ暴れ牛や暴れ馬をどれだけ余裕で乗りこなせるか、
という仲間内での余興の側面が強かったです。
20世紀に入ると、
規模の拡大に伴い競技としてのルールが確立していきました。
戦後では、バスフィッシングなどのようにプロスポーツとしての地位も確立しています。
各地で大会が催され、そこに入賞していくことで最終的に年間チャンピオンを決める、というのはゴルフにも共通している考えです。
競技種目はいくつかありますが、
大きく二種類「 ラフストック」と「タイムイベント」
に分けられます。
・ラフストックは、暴れ牛や暴れ馬にまたがって8秒間乗り切ると合格となります。
その8秒間での騎手の乗りこなし方や、動物の暴れっぷりが採点されます。
・タイムイベントは、主に動物を捕獲しきるまでの時間を競うもので、
乗馬しながら牛の頭にロープを引っ掛けたり、牛に飛びついて頭を地面に倒したりなど、いろいろな種目があります。
また、競技の根本として、動物が暴れてくれないと困るため、
屈強な動物を飼育し売り出すオーナーにも、多額のレンタル料が支払われます。
このようなロデオの大会は、実は世界中で行われており、
特にアメリカ・カナダで頻繁に行われています。
1988年のカルガリーオリンピック、
2002年のソルトレイクシティオリンピック
でもロデオは登場しています。
一方ロデオに対して否定的な意見もあります。
特に上記のタイムイベントは、動物虐待の側面が強く、ロデオ協会も何度かルール変更を余儀なくされているそうです。
案外ラフストックの方が、動物としては安全でいいのかもしれません。
また、動物に危害がなく、強度の調整が可能で人間も比較的安全なロデオマシンが、
今後よりシェアを広げていくかもしれませんね。