2018年3月時点における全国苗字別人口ランキングは、
1位:佐藤 約190万人
2位:鈴木 約180万人
3位:高橋 約140万人
4位:田中 約135万人
5位:伊藤 約110万人
となっています。
たしかにどこにでもいて、これらの名字がとてもメジャーなことが実感できます。
特に「佐藤」姓は数十年もその地位を確固たるものとしていて、
あの「リアル鬼ごっこ」でも重要なキーワードとなっています。
今回は、そんな「佐藤」という名字について調べてみたので、書かせていただきます。
ご存知の方が多いと思いますが、
名字に「藤」がつく場合は、そのルーツは「藤原」になります。
この「藤原」姓は、大化の改新の後に、天智天皇から中臣鎌足が賜った姓です。
藤原鎌足となりそこから藤原一族は大変栄えました。
あまりにも栄え過ぎてみんな藤原さんになったので、
これは不便ということで、「~藤」と違う姓を名乗りだしました。
これが「佐藤」や「斎藤」、「内藤」などの大きなルーツとなります。
次に「佐藤」自体のルーツですが、
これは平安時代中期に活躍した「藤原公光」
もしくはその息子の「藤原公清」が最初に名乗ったとされています。
「佐」の意味ですが、
公清の左衛門尉という地位からという説
や、
佐渡守を務めていたからという説
があります。
詳しくは分かりませんが、彼らの地位に基づいてつけられたことはうかがえます。
最後に、
なぜここまで「佐藤」姓が多いか
ですが、
これには大きく二つの理由があります。
一つ目は、上記のように佐藤一族がある程度栄えて名が知れていたためです。
二つ目は、(こちらの方が大きな理由と考えられますが)
明治時代に入り誰でも姓を名乗ってよくなったときに、
苗字例として「佐藤」が全国的に使われたため、です。
自分の苗字を決めるときに、先祖代々ひそかに続いていた姓がない人々は、寺に行くなどして苗字を与えてもらうわけですが、寺の坊さんに全国的に渡されていた例が「佐藤」だったので、
面倒だからみんな佐藤
となった。
もしくは、
「ほとんどの人がこの佐藤にしていますが、あなたはどうしますか?」
と言われて、多くの日本人が日本人のステレオタイプよろしく選んでしまった
とも言われています。
いずれにせよ、東北地方の本当に佐藤さんが密集している地域以外では、このような明治時代の苗字付けによって全国的に佐藤さんが多くなった
と考えられます。